退職後の生活と公的年金

退職後の生活には、公的年金以外の収入が必要になります。

公的年金は退職後の生活を支える年金制度の柱です。特に国民年金は、全国民に共通のしくみによって生活の基礎的部分を保障するものです。
ところが、急速に進む少子高齢化が公的年金制度に影響をおよぼしています。年金を受け取る高齢者の人口に対して、それを支える現役世代の比率が減少しているのです。現在は高齢者1人を現役世代4人で支えているのに対し、2060年には高齢者1人を現役世代1.2人で支えると予想されています。今後、現役世代の保険料負担が重くなっていくことが問題となっています。

65歳以上の人口割合
■23.0%(2948万人)2010年(平成22年)■31.6%(3685万人)2030年(平成42年)推計■39.9%(3464万人)2060年(平成72年)推計(出所:国立社会保障・人口問題研究所データ(平成24年1月)よりフィデリティ退職・投資教育研究所作成)

いまの高齢者の収入は、年金に大きく依存しています。しかし現役世代の方々は、国の年金をベースとして、その上乗せに勤務先の制度や自助努力の制度を活用することが必須になってきています。

退職後にかかる生活資金
■35.4万円 ゆとりある老後のための生活費(アンケート調査結果)■標準的な夫婦の受給額約23.0万円 公的年金の収入夫は平均的収入(約36万円)で厚生年金に40年加入、妻は専業主婦の場合。→ ゆとりのある生活との差額12.4万円(出所:生命保険文化センター平成25年度「生活保障に関する調査」、厚生労働省(平成25年))

公的年金はいくらもらえる?

あなたがもらえる年金額は、どれくらいでしょうか?

国民年金の受け取り金額は、公的年金に加入していた期間によって、また厚生年金の受け取り金額は、厚生年金に加入していた期間および加入中の月収(標準報酬月額)によって決まります。これらの年金を受け取るためには、原則として25年間公的年金に加入していることが条件となります。会社員と自営業者の2つの例について、概算の年金額のイメージを見てみましょう(平成25年度の例)。

■会社員世帯の場合
夫は平均的収入(約36万円)で厚生年金に40年加入、妻は専業主婦とします。65歳から年金を受け取ります。
夫の基礎年金約6万5000円/月 夫の厚生年金約10万円/月+妻の基礎年金約6万5000円/月→夫婦合計月額約23万円 夫婦とも昭和36年4月2日以降の生まれ、夫の月収(平均標準報酬月額)を36万円とします。
■自営業世帯の場合
夫婦ともに、60歳まで40年間国民年金の保険料を収めたとします。 65歳から年金を受け取ります。
夫の国民年金約6万5000円/月+妻の国民年金約6万5000円/月→夫婦合計月額約13万円

年金はいつからもらえる?

会社員の場合、公的年金は生年月日によって支給開始年齢が異なります。

公的年金の支給開始は原則65歳ですが、会社員はこれまで公的年金(厚生年金)の一部が60歳から支給されていました。昭和28年4月2日生まれから徐々に支給開始年齢が引き上げられ、昭和36年4月2日生まれ以降は65歳からの支給となります。(女性は、昭和41年4月2日生まれ以降が65歳支給です。)

一方、国民年金にだけ加入した自営業者等の場合は、65歳から支給開始となります。60歳まで繰り上げて受け取りはじめることも可能ですが、その場合は年金額が減額されるため注意が必要です。

会社員の支給開始年齢
会社員の支給開始年齢